カントリーミュージックの印象
日本におけるカントリーダンスの印象については前述したように、牧歌的な印象、またはクラシックな印象を受けることがわかりました。
カントリーミュージックも同じで、日本では若干古いアメリカの音楽、といった印象があります。
こういったイメージが根付いた理由として、アメリカ文化が日本に広く浸透した理由に、映画の影響があるからです。
映画の中のアメリカはカウボーイハットを被って馬に乗り、銃を撃つというアメリカ開拓時代のものが多かったことや、映画以外の娯楽として公演されたミュージカルにもこういった時代の作品が多く見られたことが、カントリーミュージックが古いという印象を与えているのだと思います。
これは、アメリカやヨーロッパの人が、日本人がサムライ(侍)、ニンジャ(忍者)、ゲイシャ(芸者または芸妓)しかいないという日本の印象と同じと言えるのではないでしょうか。
一番初めに入ってきた印象が、そのまま先入観として根付いてしまうということはよくあります。
その先入観も間違っていることもあれば、正しいこともあるので、一概に間違いであるとは言い切れませんが、ことアメリカカントリーミュージックに関して言えば、日本とアメリカの印象には大きな違いがあります。
日本では古い、日本でいうところの演歌と同じような物と思われているカントリーミュージックは、実はアメリカでは幅広い世代に好まれている音楽ジャンルとして人気が高いのです。
そのため、全米のヒットチャートには、毎回カントリーミュージックが必ずランクインするほどです。
最近では、日本にもカントリーミュージック=古いといった印象が薄れつつあります。
その理由として、インターネットの動画サイトなどで、かっこいいカントリーミュージックを見た人が広めていっていることも、ひとつの影響があったと考えられます。